線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

暁 / シネマ

バンド名:Alcal Call

1st Single。以前に1stEPの感想記事を書いたときに本人に読んでいただけたのが嬉しかった。いつか、この音源も紹介したいと思っていたので今回書くことにする。現在はフィジカル盤もリリースされているのが嬉しい。もっと多くの人に聴いてほしいし、いつか次の音源も出してほしい。

「暁/シネマ」トレーラー映像

www.youtube.com

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『暁 / シネマ』
~収録曲~
「暁」繊細に奏でる音色に切なく重ねる声が憂いを感じさせるよう。中盤のシャウトと静かな声で吐き出す言葉に黒い世界が加速するよう。私の存在はどれほど醜いのか、あなたが幻のように居ない世界の絶望、能動的に生きてはいないが最後の言葉に微かな光が差すよう。

「シネマ」全体的な仄暗さを引き継ぐようなイントロから最後までアレンジの絶妙さが惹いていく。徐々に迫りくるサウンドや儚いコーラスの低温具合が皮肉や冷笑を表しているよう。題名のない人生映画を大衆雑誌にあるような諦めと斜に構えたような詞。そしてまた、最後に希望を持たせてくれるような一文。

linkco.re

alcalcall.official.ec

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ガラテア

バンド名:コンビニマンションテクニカラー

ずっと前に購入したシングル音源。ジャケットの水中から見上げたような一瞬が、夏を表す一つの画としているよう。直接的な歌詞のイメージではなくて、なんとなく感じさせるようなセンスが好き。

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『ガラテア』
〜収録曲〜
「ガラテア」名前の意味はギリシャ神話に登場する女性。絶妙な緩やかさで歌う声に、コーラスや力強さが印象的。髪をなびかせている君、君の瞳に映る僕、心の揺れる想いが伝わってくる。影や夕日の直接的で絵に描いたような浮かびやすいリアルさが好きになる。

「Magic」知る限り他の2作品の音源にも収録されており、それぞれが再収録をしているので同じ色で細部の違った音を聴けるのが嬉しい。本当に思うのが、こういった曲を聴いて心が震えられる人間で良かったと。僕にとってはどこか懐かしく自身の精神世界や心象風景へと誘ってくれる。生き方は下手だけど、感性がないよりはいいなと感じる。

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shepherd (album)


バンド名:shepherd

RO69JACK 2011優勝アーティスト。2枚のデモアルバムをリリース後に、メジャーアルバムを4つ出している。当時、次の作品をリリースする間際でボーカルの方が亡くなってしまった。今も生きていたらどんな音楽を残してくれただろうかと今でも思ってしまう。今も忘れないでほしいと思い、ブログに綴り残していく。

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時系列順に紹介

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『部屋と二人』 1st mini album
~収録曲~
リビング:君の『2LDKじゃ足りないね 私たちの未来図は』と唐突な始まり、あなたの望む僕でいることに互いが察している。考えすぎる未来への不安と今のままの幸せが複雑な気持ちとして、ソファでもたれる姿が思い浮かんでくる。演奏もリビングらしい見慣れた景色のような感覚。

irony:皮肉。寄り添うような優しいメロディが流れる中、どこか不器用で、ありのままに、空虚や距離感、はっきりと言えないあなたとの生活の記号のようなアイロニー。それでも"It would be so nice day"いい日になるといいね。

primrose:サクラソウ。デモアルバムにも収録されている再録音源で聴き比べる程の違いがあるのがいい。区切るような構成でクセになるサウンド。交互の視点と想いが愛おしい。

分別:ゴミ箱のように心の分別も簡単に出来てしまえば傷つくこともないのに。誰かの不幸も、冷たい人だと思われても、離れたとしても。滲むような声に淡々とした演奏とかき鳴らすサウンドが印象に残る。

君のその手を満たすのは:ゆっくりと丁寧に奏で声を乗せる。その穏やかさの淋しさがメロディからも伝わってくる。満たすことの意味や価値は君のための。寄り添う気持ちがいつか芽吹くように。

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kabindiary.jugem.jp

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『彗星の仕組み』 2nd mini album
~収録曲~
彗星のしくみ:shepherdを知ったきっかけで何回も流していた。MVでは、幼い少年が出演している独特な雰囲気の映像で掴ませない構成が好き。静かで幻想的な夜を思わせるメロディ、複雑でもなくアレンジが多彩でもなく構成と音色で魅せる。

virgin in clinic:デモアルバムにも収録されている採録音源、比較すると声も音がくっきりと感じる。

nameless silhouette:明るさのある華やかさが湖畔を思い浮かべてしまうイメージ。程よいテンポにフワッとした音色、コーラスの奥ゆかしさが気持ちがいい。君に伝えたいことがあれど、届けられないまま過ぎる日々。互いのシルエットに色彩が付く日が来ればいいな。

舞姫:タイトルで森鴎外の小説を思い出す。それを、どこか思わせる内容を優しいメロディに乗せて描いてるようにも感じる。言葉選びが秀逸で丁寧で残酷に綴るも、はっきりと書かない詞が刺さる。shepherdで一番、重い気がする。

アマレット:アーモンドのような香りを持つリキュールの名の意味を持つ。溶け合えない二人の情景が美しく切ない。”貴方は盲目の蝶で 私は色のない花で”このフレーズがどうしても好きになってしまう。いつか、なにもかも愛せるようになれるまで。

無敵のスーパーヒーロー:リズミカルなドラムが主役なくらいの存在感。思わず口ずさみたくなるような繊細な感情を含めた歌。スーパーヒーローのように弱さを見せない強さに憧れる僕、ヒーローとしての自身の存在価値に不安定になる。捉え方によって解釈が少し異なりそうな詞。個人的にshepherdの中で一番聴いている曲。

「彗星のしくみ」MVwww.youtube.com

アマレットwww.youtube.com

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『PuZzle pUzZLe puzzlE』 3rd mini album
以下、HMVから抜粋「線が細く雄弁なギター・プレイを中心に、幻想的で豊かな音像を描き出すバンド・サウンドの表現力が秀逸。ハイ・トーンでふくよかなふくらみをもつヴォーカルの存在感もあり」
~収録曲~
溜息の向こうで:今までのと比較するとややポップで明るい雰囲気が出ている。全体的に歌詞の繊細さは変わらないまま音の幅が広がっているような印象。その溜息の結末は既に出ているのに希望が滲む。冒頭の"I was…"が愛は、と聞こえてしまうのは意図的なのかなと思ってしまう。

Puzzle game:この作品の代名詞的な曲。パズルの要素で紡いだ言葉が自身の存在意義を問うように。捨てられない感情、そんな日々を、現実をゲームのように楽しんでいくような。MVのパズル要素は視覚的に楽しませてくれる。

Crossword Symphony:リズミカルな構成に深みのある音色が愛おしく、変わらない優しい声が寄り添うよう。楽しさを感じるリズムとクロスワードというパズル要素に、共鳴するという美しい曲名が素敵。

Edelweiss, edelweiss:エーデルワイス、小学生の音楽の授業で原曲を歌わされた記憶がある。shepherdの最高の形として静と動を使いこなしている。雪の舞台と暖かい心が対比の様で、全ての表現に感動を覚えてしまう程の。

虹のない空:コンピレーションアルバムにも収録されている曲。爽やかに奏でるギターの音色から、空のような澄みわたる青さのようなメロディ。シンプルでいてカラッとした間奏が気持ちいい。大人になった先も澄んだままで笑えたら。

Happy endroll:弾き語りをメインとした曲でポロポロと奏でる音に静かな歌を乗せる。どんな歩みだとしても二人のハッピーエンドが迎えられたらいいな、と。どんな形だとしても幸せを迎えられるように。

「Puzzle game」MVwww.youtube.com

『Mirror』 1st album
~収録曲~
来週:これまでの作品を意識すると、この曲はバンドらしさをプッシュしてるように感じる。一つ一つの音がはっきりと聴こえ、勢いのあるインパクトが初曲にして印象を残す。現実の結果に、心の奥底の理想が隠せない切なさを大きく歌う。

幸せの蒼い海で:キラキラとしたタイトルとメロディが、そのイメージを脳内に浮かばせてくるよう。そんな理想の幸せや世界も、手にした途端にないものねだりとなって退屈に変わってしまう。私たちの心など実に楽しくてつまらないもの。

patchwork doll:ツギハギだらけの人形。個人的に好きな曲で静かに透き通る声が、柔らかく穿つ詞を纏い突き刺すよう。容赦なく心を締め付けるような情景、メロディ、想い。どんな表現も見え方も、真実であって、嘘であって、偽物であって。

デコレイト:おかしの国のマーチのような美味しそうな世界観を演奏するような。カラフルに彩り、味付けするような楽しさがワクワクとさせるよう。デザートも日常も飽きないように飾り付けてしまおう。曰く、デコレーションポップだそう。

meteor:ゴリゴリのベースからの入りのインパクトはデモアルバム曲の「Isolation task」と同じくらいのもの。隕石が落ちて不満のある景色がなくなっても、衝突後の姿に満足するわけもない。分かりやすく伝える言葉だからこそ、自覚を忘れないようにしたい。

little anniversary:小さな記念日。どんな日も誰かにとっては特別な日、ささやかな気持ちを奏でるような優しく光るサウンド。君と笑いあえる、今を大切に特別な日を寄り添えるように、その幸せが続くように祈りたくなる。

Roller coaster:デモアルバムにも収録されている採録音源。個人的な感覚でデモアルバムが夏なら、このアルバムでは冬のように思える。蝉の鳴き声とひんやりとしたピアノの音色が対比しているような。同じ詞で浮かぶ背景が変わるのが面白く感じる。

透明なリボンが解けるまで:ピアノの音色を中心にかきたてる弾むようなメロディ。君が笑うから僕も嬉しいと心から思えるように、誰かの為も自分の為も大切で、いつか描くための心からの意味を見いだせたら。透明はたぶんそういう事なのかな、とか。

Mirror:キラキラとshepherdのシューゲイザー要素が色濃く出ているサウンド。壮大で美しく儚く、コーラスやストリングスなど様々な音がクリアな色となって溶けていく。アイデンティティや自問自答、自分という複雑なものについて。

ドアの魔法:ギターの音色がおとぎの世界ように感じさせる。ささやかな祈りや思いのような歌のささやかな切なさを。最後の日の詞の儚さに救いを感じて、現実に戻ると魔法などなくて憂いが残る。

「Mirror」MVwww.youtube.com

 『Mirror』についてのインタビュー記事

rooftop1976.com

スターレット / メモリーズ

バンド名:DUTCHDADDY

ジャケットから感じられる懐かしい空気、収録曲もマッチしたカラフルなサウンド。現代のミュージックに聴き慣れてる人に聴いてほしいレトロさがある。個人的にPUFFYの空気を纏いながらロックを強くしたような感覚。以下、プロフィールから抜粋「ジャンルに捉われず、常にグッドミュージックを作り続けることを信条とした、女性ボーカルギターロックバンド。ダイレクトに響くボーカルとノスタルジックで親しみやすい楽曲。」

www.youtube.com

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スターレット/ メモリーズ』
〜収録曲〜
スターレット」00年代のミュージックを思わせる演奏やテンポ。歌うのは絶妙な距離感や繊細な気持ち、密かな想いを抱えている姿が想像に浮かんでくるよう。意識しっぱなしで自分の恰好や相手の特徴が気になってしまうクセが赤裸々に。スターレットの意味は小さな星。

「メモリーズ」しっとりと流れるギターメロディが沁みていき、迫力あるバラードの歌声が深く沈んでいくよう。思いを馳せるような歌い方が胸をざわつかせるようで、戻らないありふれた日々は確かに存在し心の中で生きている。最後のラララが哀愁をちらつかせるよう。

「Marguerite」マーガレット。急ぎ駆けるような単調なリズムにキラキラと歌声が輝く。また、サビのコーラスの応援するような勢いがあり加速する。感覚的に聴いていきたい曲で、自由さやありのままを真っ直ぐに伝わるものがたまに救ってくれるときがある。

↓こちらから購入できるのでよければ↓

dutchdaddy.theshop.jp

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iention

バンド名:sealf

ジャケットの雰囲気がREDOに似てると思い、視聴して惚れて購入。現在は活動をしていないが音源を1枚でもリリースしてくれたことが嬉しい。『iention』の意味は意向。一部タワレコから抜粋「どこかに忘れかけていた感情を思い出させてくれる歌詞世界とバンドサウンド

www.youtube.com

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『iention』
〜収録曲〜
「夜明け前に」このインディーズらしさが大好き。まっすぐ芯のある強い歌声に迫力あるバンドサウンドが振動させるよう。私のあなたへの離れない想い、夜が明ける前に思い出してしまうどうにもならない気持ち。忘れようとして、繰り返しては、離れないままで。

「黙れ」軽さのある早いメロディが流れる。思うようにいかない現実にヤケクソのように思える感情的な言葉を吐き出す。”黙れ”と分かってもらえないつらさから拒絶してしまう程の、生きることへのどうにもならなさがつらい。

「吸って吐いて」打って変わって優しくチクタクと奏でるようなメロディ。穏やかに流れる音の中に、ダークな雰囲気が混じりあい絶妙な不安をかきたてる。繰り返す”吸って吐いて”が個人的に煙草を意味してるように感じ、ボウッとした憂いの気持ちなのかなと。

「空白のピアス」インディーズバンドサウンドの主張しすぎないのが懐かしく好きになる。重なる女性コーラスが味を出しており、歌詞の”愛しい人”をさりげに意識させるようでいい。結末の分かっていても、簡単に受け入れられないのが人の性。

「エンドロール」気持ちのよい小さな迫力の演奏に思いを歌い乗せる。誰しもいつか来たる終わりを笑って迎えられるように生きているのだと。悔いのないエンドロールにできるように、早かれ遅かれその別れが訪れたときを受けいれて。

THE PiCNiC

バンド名:THE PiCNiC

NOVELSのボーカルの方が、かつて組んでいたバンド。昔、知人からCDを借りて音源だけ取り込んで聴いていた。実質NOVELSの初期の音源であるが、さりげなコーラスも含めアレンジが濃く廃盤で聴けないのがもったいないくらい。YouTubeの方に音源をまとめてあげたので興味のある方はぜひ聴いてみてほしい。

www.youtube.com

『LIKE TEENAGER』
~収録曲~
01- LIKE TEENAGER
古さを感じる音質の雑音ノイズから始まり、初期を感じさせるようなバンドサウンドの青さ。それがまたいいのであり、NOVELSを聴いている人なら感じる本質の変わらなさのようなものを聴いてほしい。まるでティーンエイジャーのように、捉われない生き方への切実な思い。

02- シナリオライター
アコースティックの音色も奏でつつ、他の音も時々重なっていく。間奏からの波のように揺れるまったりとした雰囲気に呑み込まれていくのが気持ちいい。日照りの現実、びしょ濡れのキャンバスにしても変わらない世界だけど、君のくれた言葉を信じていたい、と。

『YOUR TONE RESCUE』
~収録曲~
01-SHE'S A RAINBOW
一曲目から王道にカッコ良く演奏していき、サビからは何度もリピートしたくなる程に心を掴む。傷ついた君の手をひいて連れ出していく差し込む光のような。彼女は虹、のようだと触れられない存在として。忘れたとしても存在し続けるものとして。

02-ドラスティクボーイ
ドラスティクの意味を見ると、ロックな演奏のノリも歩みだすような詞も合っているように感じる。思い切り青春を走るような感覚が気持ちいい。抑えられない衝動が先走って駆けていくように、その勢いをバンドサウンドとして鳴らす爽快感。

03-COME BACK UNDER LINE
昔のロックを思わせるような気怠さと古さを鳴らすよう。ギターを中心とした繰り返しの単調なフレーズに淡々と声を重ね歌う。そんな歌も誰しもが抱える気持ちや、まっすぐな思いを伝えるよう。

04-君色空間トランジスタ
独特なタイトルも尖っているサウンドも印象的で、駆けていく音が歪みながら過ぎていく。サビの爽快さや間奏の強烈さが気持ちよく呑み込んでいく。未来よりも今を、君のことを、自分のことを、幸せを大事にできるように。

05-FAKE LOVE
雰囲気は3曲目と似ており、どこかUK感を思わせるようなメロディがある。英詞交じりに歌い、繰り返す前半と対照的に後半にかけて大胆な変拍子を盛り込んでいくのが面白い。終盤に畳み掛けるグッバイが示す偽りの愛。

06-シティソルジャー
今までの曲と比べると、やや普遍的に感じる穏やかな曲。背景に戦争や負の感情の重さが感じられ、クリアな日を望んで生きていくような。理想の自由でなくとも”君がいる”生活を過ごせたら。

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KICK BOOK

バンド名:NOVELS

それまでのベースとドラムが抜けてリリースした音源。この境で音の色を大きく取り入れ変わったのを感じる。ひとえにバラエティに富んでいると言い表すには足りない程の完成度。アルバムについてインタビュー記事などに細かく書かれているので、聴いた後に読むとより深く堪能できる。以下skream!から一部抜粋「ゴリゴリのエレクトロから爽やかなポップ・アンセム、さらにはラップまでをも組み込んだ、これまで以上に多様なサウンドが目白押し。さらには合わせ鏡のように存在するネガとポジをメロディに落とし込み、ハッピーとダークなNOVELSの両面が垣間見える。」

www.youtube.com

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『KICK BOOK』
~収録曲~
1. バタフライエフェクト:蝶の羽ばたき程のわずかな変化が未来に大きく影響をもたらすこと。迫力ある演奏に歪さと陰りを思わせる構成の中、絶妙な緩急さが色気を感じさせる。”君のその未来の欠片でありたい”と切実さが愛しい。

2. 東京メランコリック:メランコリックは憂鬱、憂愁の意味。ゆったりと流れるように聴かせるメロディに憂鬱な感情を乗せる。当たり前と違和感、誰しも違いや基準があって俯瞰している日常。シューゲイザーを思わせるギターフレーズが印象的。

3. 坂道をこえていけば:祝祭のような賑やかさや楽しさを感じさせるようなサウンドとさりげなカラフルな音色。”この坂道をこえていけば”と待っているものの希望やその過程の成長を伝えてくれるような。

4. ストレイシープの巡礼:オーディエンスが参加しやすいシンガロングが楽しさと一体感を生むよう。先の見えない人生に挫けないように、道を示してくれるようなソング。今、存在している奇跡に後悔しないような生き方を。

5. ヒカリノ旅人:クリアなバラードソングに語りかけるように優しい声が寄り添うよう。この先の道の扉に背中を押して導いてくれるように優しさを繋げるよう。旅立ちに握った光が飽和していけるような未来を。

6. 彼と彼女の幸福:歌詞を読んで気づけたら腑に落ちる彼と彼女の関係。ほっこりした生活に切なさも漂わせる。サウンドや歌の明るさに少しのポップさを感じ、ありふれた生活の日常の幸せが浮かんでくるよう。個人的に陽だまりの彼女の小説を思い出してしまった。

7. サーカス団に涙はいらない:ストリングスも含めたメロディにダークが滲み出る構成に、サビからのたたみかけるような勢いの爽快に間奏の歪さがサーカスの読めない雑技よう。人生とサーカスを重ねた表現も秀逸。個人的にcaroline rocksの「the circus of clowns」という曲とベクトルは似ている。

8. 死神ダンス:意表を突かれるダークサウンドのラップ調が中心で、7曲目に続く歪に思わせる低い音が雰囲気をよく表しているよう。個人的に聴いたときは、オルフェウスとエウリュディケーの物語がチラッと浮かんだ。リズミカルな構成と強い想いと最後の儚さが心に刺さる。

 

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