線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

フクロウと宿り木

anticlockwise

当時、いろんな音源を漁っていたら見つけた楽曲。今の時代では聴けないようなステレオチックな女性ボーカルとサウンド、耳から離れないように繰り返してしまう歪んだ魅力。旅先で以下タワレコから一部抜粋「まっすぐに疾走するギター・サウンドと女性ヴォーカルが違和感なく寄り添う。キャッチーな歌謡曲調の歌メロからはどの時代にも通用しうるポップスのセンスが窺え、一方で現代風のシニカルな佇まいも持ち合わせている。ひねくれていることがもてはやされる風潮のなか、正統派の良さを前面に押し出した彼らの気概と力量が頼もしい。」

www.youtube.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20220115231440j:image

『フクロウと宿り木』 2007年
~収録曲~
1.街は薄紅
年代を感じさせる懐かしいバンドサウンドと歌と詞。イントロのシニカルなメロディから始まり、どこかで聴き覚えのあるフレーズを緩やかでゴリゴリな変拍子ともに鳴らす。生きる程に失くしていくものを。
2.高すぎる空
お洒落に刻むドラムのビートに甘くムーディな雰囲気を歌い奏でる。聴いたイメージが優雅な昼下がりに一息つくような。流れるように淡々と香るような歌声が華麗。恐れて隠す心の繊細な部分。
3.負け戦
『むしろ殺して本音を』から歌い始めるアップテンポミュージック。リズミカルに変わらないテンポのまま強調するフレーズに滑らかな声が駆けるよう。いつか頂に立つ意志があるのなら向き合うしかない。
4.スロウスターター
穏やかに流れるバラードのような優しさが沁みていく。ボサノバチックな歌声に間奏は鋭くもささやかな音色が重なる。『涙もいつかはきっと忘れるさ 僕ら』の最後の一文ですべてが分かる。
5.日常遊泳
ガチャガチャした浮遊するようなイントロが続き、空想的な表現がアートチック。大人になった今でも感じる自然の美しさや瞬間の感動を忘れないように。
6.呼吸
ゆったりとした普遍的な演奏に澄んだ空気の中にいるようなクリアな感覚。日常を過ごす中でポツリととりとめもないことを考えてしまうような。愛というもの、自身の求めているもの、なんとなくで流し聴きしたい伸びのある声。

フクロウと宿り木 - EP

フクロウと宿り木 - EP

  • anticlockwise
  • J-Pop
  • ¥918

music.apple.com

不確定の原理

the knowlus

10曲入りのアルバム。the knowlusの初めて聴いた音源で個人的にまず聴いてほしい1枚。彼等特有の詞と轟かせるサウンドを中心としながらもその中で幅広い音色も聴かせる。以下タワレコから一部抜粋「妖艶なメロディに忍ばせた変拍子とエモーショナルなアプローチに、どこか違う世界の景色を切り取ったような歌詞。文学的側面と科学的な側面を併せ持つ楽曲。」

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210725133537j:image

『不確定の原理』 2015年
〜収録曲〜
1.フォールスメモリー虚偽記憶脳科学的な世界を表現している。自分の心が偽であったとしても全てを壊して受け入れていく強さと、心の在りどころを探していく意志。キャッチーなサウンドが渦巻くメモリーを表しているよう。
2.シュレディンガーの朝 [Album ver.]:イントロのギターから魅せていき、理屈でなく感覚で聴きたいサウンドと歌詞。無機質で壮大に描く世界の中、アイデンティティを模索するような。
3.生命のプログラム:彩る鍵盤の音色と浮遊するギターの合わさる新鮮さがある。比較的、軽さのあるスピード感と間奏の旋律が心地よく流れる。どこか"フォールスメモリー"とリンクするような内容を感じる。
4.eLL:出だしから歌がいきなり入り、ダークな雰囲気に気持ちのよい声が駆け抜ける。アグレッシブなサウンドに圧倒される。変わりゆく全てを受け入れ『誰にも届かない声だとしても』歌い続ける覚悟。
5.ドッペルゲンガーからの手紙:フレーズの怪しさと虚ろな空気が醸し出される。『愛しいだけでは届かないと知った』と、残酷にも事実を映す現実に哀の感情がとめどなく溢れる。
6.Kiki [Album ver.]:重さのあるサウンドがずっしりと鳴り響き、間奏からの曲調の変化に驚かされる。断片的に紡ぐ意味深に投げかける言葉に灰色の世界観を想像させる。
7.グレーゴル:文学『変身』との繋がりかは分からない。激しさを促すゴリゴリのロックサウンドに強調するような歌が印象的。サビからの声と音の迫力が一段と響き、その後に変化する構成がより記憶に残る。
8.孤独の遺伝子 [Album ver.]:ハードに鳴らす印象から受けるが、割と繊細でリズムチェンジや定型でないメロディが歪に魅せる。繰り返す生命の神秘や真理を歌うような意味深さ。
9.かつてのユートピア:ディレイ感のあるギターの暗い水底の想像。演奏の迫力とコーラスのように伸びるの声に惹かれ動けなくなる程。特有のポスト感を鳴らした後の曲調の変化の静けさ。
10.ヒカリ:壮大に緩やかに奏でる音に重なるように歌う。いつか見た光に思いを馳せるような、煌めく感情を忘れないように。『もっと素直な心だけで生きていけたらいいのにな』の一文が刺さる。

↓the knowlusの他の記事もよければ↓rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

↓他のサイトの記事もよければ↓

kkgk-musique.jugem.jp↓配信リンク↓

不確定の原理

不確定の原理

  • the knowlus
  • ロック
  • ¥1833

music.apple.com

アブラハムの樹

バンド名:ざれ雲

現在は解散している。『アブラハムの樹』とは雲の一種で、地上付近~15000メートルの高さにできる遠近効果で放射状に見える雲のことで、実際は平行に並んでいる細長い帯状の雲。古と現代の言葉を絡ませた世界観に和の雰囲気を鳴らす演奏。それぞれの楽器の存在感と古の雰囲気を感じさせるモノクロなサウンド「和ロック歌モノスリーピースバンド」

www.youtube.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20220115083931j:image

アブラハムの樹』
〜収録曲〜
「戯雲」区切るようなビートの早いテンポのインディーズらしいイントロから好きになる。乾いたドラムにギターとベースの色が気持ちよく絡み合うフレーズ。空と心情を描くようなどこか掴みどころのなさに、揺れる感情が変わる雲の形と成していくよう。
「トビタガール」華やかで陰りのある夜の花街の吉原と、今の時代と言葉遊びを絡ませた折衷した歌詞のユニークさ。心の放棄に開き直るくらいの少女の本音をぶつける思い残酷な。
「カゲロウカグヤ」低めのイントロから普遍さのあるサウンドが流れる。かぐや姫の内容と重なる言の葉が世界観をより魅せる。理想も夢も叶わぬと知り、縛られる身と嘆く立場が切ない。
「拝啓ガール」繰り返すメロディがシンプルながらもクセになるリズムに倦怠感を思わせるようなフレーズ。価値観の違いと消えない心の残骸のような。
「冴擂」"さえずり"と読む。生きてる意味など在りはしないないと綴る詞も、意味深のカタカナも曲として意味など満たすことがないと歌い切るような。ただ、自分自身と向き合い生きていくということ。

↓他のサイトの記事もよければ↓

note.com

拝啓この唄を書いたあなたへ

phonon

現在は解散してしまったが、ボーカルの方がFEZ INVICTA(フェズ インヴィクタ)というバンドを組んでいる。さりげなコーラスが美しく独特で普遍的なサウンドと繊細な言葉。いくつも音源をリリースしているが、はじめて聴く人に薦めたい全国盤ミニアルバム。以下タワレコから抜粋「あたたかい歌声にのせたキャッチーで美しいメロディ、情景描写に溢れたストーリー性のある歌詞が又とない物語を聴かせてくれる」

「Lir」MVwww.youtube.com

メランコリア」MVwww.youtube.com

「夏の送電塔」

www.youtube.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210806230637j:image

『拝啓この唄を書いたあなたへ』
〜収録曲〜
01. 5分前:小説の始まる前の一節のように感じる曲。ドクドクと波打つようにリズムを刻み、思い返す自然の記憶が風情のように流れる。
02. Lir (リル):アップビートに鳴らすサウンドに力強く声を残す。君のいない世界に、現実から背け理想を求め溺れたまますり抜ける日々。時間がかかったとしても受け止める強さを。
03. 螢火:心地よいコーラスと音色が寂しさの残る詞に優しく重なる。螢の幻想的な光のイメージが湧いてくるようなメロディ。言葉として登場しない君を、螢火としてどう捉えるかは自由。
04. 雨宿りの途中:少し意表を突かれるような出だしに、全体的に拍子の変化に不思議な感覚になる。"帰れない帰らない"と表現する言葉が不安定な心の時期を描いているような。
05. monster:モンスターのイメージ通りキラーチューンに感じる程の疾走感。荒々しく吐き出すような本音の言葉が切り刻むよう。しかし、その実はボロボロで強がっているような繊細さを感じるような。
06. 夏の送電塔(Album ver.):哀愁曲。会場限定のシングルとしてもリリースされており、聴き比べるべき程の魅力がある。浮かんできた情景は夕暮れの夏の帰路。このメロディで、この詞で紡ぐ言葉を聴いて心に湧いてきた気持ちがすべて。せめてこの曲だけでも耳にしてほしい作品。
07. メランコリア:シングル収録曲。テンポの早いアグレッシブな演奏に、どこか淡々とした力強い歌が印象的。皮肉るように吐き出した憂鬱な現実が、どこかで分かっている気持ちに突き刺さる。アートワークやアルバムのタイトルに曲のメッセージ性が込められているのが伝わる。

↓こちらの記事もよければ↓

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

↓他のサイトの記事もよければ↓

skream.jp

dramatic

SAYONARA HATE TOWN

バンドを知ったきっかけの「猿の手」を収録した配信音源『dramatic』。シンプルで神秘さを思わせるジャケットにも惹かれる。歌、メロディと共にコーラスの存在が壮大に心地よく浸らせてくれる。以下プロフィールより抜粋「"自分の為の音楽を"を信条に内向的な精神を音楽にのせて一方的に投げつける男女混成4ピースオルタナティブロックバンド。」

↓こちらの記事もよければ↓

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210804085740j:image

『dramatic』
〜収録曲〜
猿の手インパクトの塊で天才的なセンスだと魅せられる。伸ばした指先から砂のように消えていくのが聴いた時のイメージで、『掴みあぐねた未来を』に意識が掴まれる。とある暑い日に、ダラリとした意識の中での幻覚のような。歪な形で願いを叶えるとされる猿の手が示した現実を描いているのか、想えど運命は変えられない。
「scar」傷跡。2分40秒程の曲でアグレッシブに轟かせるフレーズが印象的。現実の結末に、やらせない感情に自身に亀裂が入る。自虐的で女々しさの残る振る舞いが鋭い音と共に刺していくような。
「ドラマチック」生きていく中で感じるさりげな思考やふとした瞬間を切り取ったような。変わらないまま過ぎる生活の寂しさに、変化を求め渇望する前向きな気持ちを歌うよう。走るような純粋さの感じるサウンドが詞の背景とどこかリンクしているよう。

猿の手」MVwww.youtube.com『dramatic』トレーラー映像
www.youtube.com

HRSM with NAUT

HRSM with NAUT

HRSMとNAUTのコラボ。YouTubeからMoving Jacketとして視聴することができ、現在は4つの音源をリリースしている。NAUTはHRAMやGarasのボーカルとして務めるときもあり、今回はHRSM with NAUTの作品を紹介したい。HRSMの由来は、日本国内外での劇伴や映像音楽などを手がけてきた自身の名前"Hiroshi Shimasaki"の略称的なとこから来ている。

↓同じボーカルの"Euphs"と"NAUT"記事もよければ↓

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210909134207j:image
『The time of sunset today』
HRSM with NAUTとしての最初の作品で、後にアレンジverの作品も2つリリースしている。ジャケットが示すタイトルに、NAUT単体の音源とは雰囲気が全く違う。煌めきと兆候を掻き立てるメロディ。広大な世界の自然の中で輝く微かな光が生命を、本能を刺激させるような。

www.youtube.com

note.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210909134211j:image
『When you feel god』
機械のガチャガチャとした音の始まりから、穏やかなメロディが木漏れ日のような柔らかさ。アレンジが細かく繊細に音が散りばめられており、同じフレーズが色を変えながら繰り返されドッシリと根を張るような力強さを奏でていくよう。

www.youtube.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210909134200j:image
『BU-YO-U』
ジャケットの和と中華の混沌としたインパクトがどこか杏仁クルーエルを思い出す。冷静なダンスミュージックの感覚。それぞれの音のパーツが絶妙に合わさり華やかで寂しさのある歌がモノクロに響かせる。夜を彩る音を聴き、濁りのあるネオンの街で感じるままにダンスを。そして、思いのままに世界にまたがっていく広大さを。

www.youtube.com

note.com

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20220111192153j:image
『Ambivalence』
静けさのあるピアノから弾かれ、ゆったりと流れるような声と音が重なっていく。日本語で歌う幻想的な詞がジャケットのイメージと重なり神秘的な映像が浮かんでくる。後半に進むにつれ音の波の壮大さに冷たく煌めくサウンドを創り上げる。

www.youtube.com

↓HRSMのサウンドクラウド

soundcloud.com↓HRSMのホームページ↓hrsm.tokyo↓関連記事↓big-up.style

楽園

BACKDAV

アートワークの力の入れ具合が凄く、盤面や歌詞カード、内装も視覚的に堪能できる作品。個人的に亜熱帯に咲きそうな植物とアグレッシブなサウンドと歌が熱帯夜の空気を彷彿させるよう。『楽園』に込められた意思は分からないが、それぞれに選択し行動した未来の結末を、そういうものを全体的にテーマとして表現しているのかなと個人的に。また、現在は『SELECTION』という配信音源からも収録曲のうち3曲を聴くことができる。

↓BACKDAVの他の記事もよければ↓

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210811022308j:image
『楽園』
〜収録曲〜
「最低な夜」駆け抜けるサウンドに力強いアレンジボイスに乗せて覚悟を決めたような迫力を『最低な夜』に向けて叫ぶよう。冒頭の一節に意思のない灰色の淀んだ生き方から目覚め、藻掻き駆け抜けた先に掴んでいる未来に賭けてみる衝動を。
「灯火」厳かな始まりから走り変わる曲調のように衝動的に感情的に綴り、結末や詳細を語らないが現実だけが残るよう。『反撃の狼煙を』の言葉に煌々と燃え上がるような意志を感じ、噛み千切るくらいの勢いで立ち向かう心の炎のよう。
「波紋」緩やかなメロディが伸びる声を印象的に残し、『貴方とならどこまでも』と歌詞にない言葉が真髄のように思える。サビの歌声と音色がこの上なく愛おしく沁みる。波打つ水に映し出す心を、切なく繊細に描写する二人の行く末を。
「蒼天の先へ」さりげなコーラスとドラムの存在感が印象的。字体も含め昔の小説や映画の冒頭の文章のような表現。どの時代にも存在する闇の中、自身に光を灯し立ち向かう強さと共に歩んでくれる優しさを。澄み渡る青空の先に希望を馳せ背中を押してくれそうな曲。

『SELECTLON』トレーラーwww.youtube.com

↓こちらから購入できるのでよければ↓www.indiesmusic.com