線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

chouchou merged syrups.

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20211001145628p:plainchouchou merged syrups.

京都で結成したバンドで現在は解散している。読み方はシュシュマージドシロップス。オルタナティブやポストの要素が強く、鋭いギターを中心としたフレーズに鮮やかで力強い女性ボーカルが特徴的な残響系のバンド。現実を独特な言葉で抽象的に表現する詞。デモ盤も含め5枚の音源とコンピレーションアルバムでしか聴けない1曲をリリースしている。また、とあるブログにてバンド名の由来がこのように書かれていたので紹介。
chouchou : 女性が髪をまとめるものとしての女性を象徴
merged : 混ぜる
syrups : 隠語から男性をイメージ
これらが混ざり合うことで「CHAOS(混沌)」をバンドとして表現するそう。

↓↓ライブ映像:「斜陽」~「お祭りも~ど」「白昼夢は色彩の無い」~「neoteny」~「ヒエログリフと遊ぶ」↓↓

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音源を時系列で紹介。

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『DEMO』
〜収録曲〜
「ミルタ」「swim」「tmp 184」

初期音源。この頃からクセのある独特な雰囲気が漂い、なんとなく惹かれてしまうような不思議な音源。初期でクオリティが高くこれだけの作品を残せるのはそうはいない。「ミルタ」意味として断定するものは出てこないが雰囲気として分かるぐらい。暗雲が立ち込めるようなネガティブな曲「swim」強弱、迫力のあるゆったりとした演奏でポスト感の強い雰囲気。「tmp 184」メロディが変幻自在に鳴らされ、聴く程に魅せられていく。以下、ディスクユニオンから抜粋「ポストロックの影響も感じさせるタイトかつここぞの場面での爆発力が光るオケに、スケールを増したVo.川戸千明の存在感。"デモ"とは一概に呼べない仕上がり」
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プラナリア
〜収録曲〜
「瞬間」「言葉、夢想」「retrieval (instrumental)」「かくれんぼ」「エンドロール」

相変わらず1つ1つの曲の個性が強く聴いてもらいたい音源。「瞬間」ギターフレーズの存在感が強く、透き通る声を振るわせ緩急に音色を響かせる。「言葉、夢想」ゆったりとしたペースに変拍子が混じり、対照的に後半のバンドサウンドが壮大に鳴らされる。「retrieval (instrumental)」はアコースティックで奏でられており、舞台や物語の前奏として流れるような雰囲気。意味を調べて聴くとまた印象が変わる。「かくれんぼ」美しい歌が華麗に響き、聴き浸ってしまいそう。重なる音も最小限かつアグレッシブに合わさり後半に盛り上がりを奏でる。目を閉じると想像世界に沈む。「エンドロール」メロディが変幻自在に鳴らされ独創的、最後には壮大なシューゲイザー感を残しながらフェードアウトしていく。以下、ディスクユニオンから抜粋「程よい浮遊感が心地良い表現力あふれるボーカルに、ポストロックからの影響も感じさせる圧倒的なオケの融合。ポップさとバンドの力量に耳を奪われる快作」f:id:rvyfcloi57gdjm1:20210608083857j:image

『since』
〜収録曲〜
ヒエログリフと遊ぶ」「neoteny」「言葉、夢想」「窓に路線」「瞬間」「針中察するに」「白い呼吸」

ヒエログリフと遊ぶ」迫力ある演奏から圧倒されていく。勢いのある力強いサウンドに華麗に歌をのせるが、灰色で溺れてしまうような冷たく鋭い詞が刺さるよう。
「neoteny」ネオテニーの意味がより歌詞の解釈としての結びつけを難しく感じさせる。かき鳴らすサウンドが奥ゆかしくも暗色に抉るような感覚。
「言葉、夢想」『プラナリア』にも収録されている曲だが、雰囲気がまた違い聴き比べると滑らかさを感じるよう。美しい情景と繰り返す感情に果てしない現実と幻想を思わせるような。
「窓に路線」安らぐような歌声に緩やかなメロディが心地よく流れる。迷い迷う心の姿を繊細に表しているよう。夢か現実か分からない詞の中に本心と憂いが見え隠れしているよう。
「瞬間」安定したchouchou merged syrups.らしさを感じる曲。人との交わりの中で嘘や憧れ、陰りを歌っているよう。モノクロに映る現実をどのように生きるのか。
「針中察するに」静と動があるように感じるカオスティックなサウンド。ボーカルの伸びのある声が響く。限界や自己嫌悪、繰り返す回復、そんな感じがあるような。
「白い呼吸」少し慣れないリズムから始まる。そのままの流れからサビに迫力あるアンサンブルと声が響かされる。何かを押さえつけて耐えて生きている人に刺さるような内容。
以下、販売サイトから抜粋「いわゆる「残響色」でありながらも、聴きやすいキャッチーなギターリフやメロディは様々なジャンルのリスナーに受け入れられることが期待できる。リード曲である「ヒエログリフと遊ぶ」の冒頭も非常に耳に残るメロディである。また、激しくも繊細なギターリフや変拍子を交えつつ迫力のあるリズムワークが、さらに歌声を際立たせ、透明で繊細で鋭利で、それでいて脆い。しかし、脆いだけではなく、文章のように流れる歌詞に呼応するかのように演奏が変化し、感情的ではない歌声の代わりに喜怒哀楽を演奏で表現しているように感じる。そして、どこか物哀しい、それでいて強い意思を感じる歌声は、かき消されてしまうであろう想いを鋭く伝えてくる。」

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『clepsydra』
〜収録曲〜
「月光」「斜陽」「白昼夢は色彩の無い」「踊る、そして」「Havfrue」「風のように」「橙鳴る」

clepsydraの意味は水時計。「月光」アルバムの前奏のように軽いギターとその他の音で構成される45秒ほどの意味深なインスト。次曲に繋がるような前奏のよう。
「斜陽」コンマ0秒から盛り上がり勢いよくサウンドとボーカルの声を響かせる。一番インパクトのある曲で好きな人も多いと思う。サビの盛り上がりもそうだが、すべてのメロディが印象的。
「白昼夢は色彩の無い」サビまでの淡々と歌う声のアレンジと、『演じるわ』からのサビがクセになってしまう。コーラスや反響など演奏よりもボイスの変化が大きい。
「踊る、そして」微かな光を思わせ闇に染まっていくような演奏に、それを増長させるような真っ直ぐな声が重なる。『弱さ』『美しさ』『恨み』『愛』それらが絡み合うような。
「Havfrue」人魚という意味。淡々とした機械的なメロディと『あの人の様にはなれない僕は侮辱し続けて、何度も』の詞が印象的。相手への羨望と自分へのやるせなさを描いているようにも。
「風のように」単調に緩く柔らかいメロディが流れ、リズム隊の音が比較的聴きやすい。現実を交えながら美しい表現で描くよう。
「橙鳴る」緩急のあるギターフレーズが印象的。自分では割り切ってたつもりでも無意識に感情に支配されてしまうその感覚。無常とはいかない人生。
以下。販売サイトから抜粋「聴きやすいキャッチーなメロディは健在ながらも、ヴォーカルの強度は飛躍的アップ。声の艶や陰りなどの表現力に格段の成長力を感じることができる。それに呼応するように、繊細かつ疾走感溢れる演奏が歌声をより際立たせており、素晴らしい科学反応を引き起こしている。ただ最新のトレンドに追従するのではなく、作品としての完成度にこだわる彼らの姿勢が、このヴァラエティ豊かな楽曲群を一つのアルバムに収めた快作を作り上げたいといえるであろう。また、前作同様にcinema staff 三島想平(bass)がプロデュースを担当。絶妙な手腕で、バンドの「今」の空気管を作品に閉じ込めている。」

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『yesterday,12 films later.』
〜収録曲〜
「何度も」「ラストダンサー」「overdose」「scapegoat worldend」「スローモーション」「赤い砂漠」「メロウ」「irony」「或る種の結論」「strobila」「sweet november」「あなたの笑う頃に」

「何度も」入りのドラムのインパクトから始まり、緩急なサウンドを印象付けるよう。力強く区切るような構成に中毒性がある。孤独とどうしようもない不安な心情を描いているようで、思い返しては繰り返す感情を。
「ラストダンサー」出だしから盛り上がりのあるMVにもなっている代表曲。インタビュー記事を読むとこの曲の真実や深さがよく伝わる。ラストダンサーらしく舞台上の動きと、作詞家の内なる孤独を絶妙に絡ませていて美しい。
overdose」過剰摂取という意味。今までの曲と比べるとロックに攻めている。思い切りのいい歌と演奏が勢いが高揚感を掻き立てる。変拍子にクセのある構成に惹かれるよう。孤独の自分自身が歪んで崩壊していくようなドス黒いものが溜まり、貴方への縋りも空虚なものとして消えてしまいたいと自虐的な、、曖昧な解釈、、難しい
「scapegoat worldend」全体的にベースラインが目立つ構成で、サビから迫力のあるメロディを鳴らす。『相手にわかってもらいたいけど、自分から何も言えない』そんな心情を細かく表現している。
「スローモーション」その名の通りのスローモーションのような雰囲気を奏でる。緩やかで冷たさのあるメロディを奏で、心の幻想世界を表現しているよう。『スローモーション』を渇望しながらも、それでも時は進んでいく現実。
「赤い砂漠」出だしのギターのフレーズが激情的に華麗に響き、歌が入ると気持ちのよいテンポで鳴らされていく。全体的にダークで揺らぎのある華やかさがあり、メロディも詞もアニメのオープニングに流れていても違和感がないくらいの。
「メロウ」情景の美しい描写がメロディではなく歌詞にメロウな雰囲気がある。あなたとの過ごした日々のささやかな変化や幸せ、現状を歌う淡い気持ちが胸にくる。『日差しが柔らかく葉を照らし 透き通るオレンジ』サビのそんな自然が好きである。
「irony」疾走するようなメロディで1つ1つの音色が主張しているよう。『どうしていつもそんな風に笑っていられるの』『足りない何かがずっと私を苦しめて』1つ1つのフレーズが、あなたのせいで苦しむ私の気持ちを表しているよう。そして私自身が足りないソレに見えないフリをする。
「或る種の結論」爪痕を残すような鋭く鳴らす音色に、疾走感も声のアレンジも心地が良い。ぶつけるように感情を力強く吐き出していて、単純にはいかない関係や感情を伝えるような。
「strobila」ストロビラという単語を選択するセンスがシュシュらしい。ふとしたときにあの頃を回想するような時間を描いている。その頃にしか感じられない特別な気持ちがあって、懐かしかったり寂しくなったりする。
「sweet november」タイトルから予感していた名曲。激しくも颯爽と奏でる演奏が聴く人に刺さる。大胆ながらも絶妙なアレンジにそれぞれの音のハーモニーが構成するアンサンブル。とくにサビの「あぁ また 灯りを消しては 読みかけの本で 目を隠す」のコーラスの幻想感に心を奪われてしまう。
「あなたの笑う頃に」最後は安定しながらも勢いのある構成。あなたがいれば救われる私の理想を描く。それでも現実は全て忘れてしまいたくなるくらいの事実に、このままでいたいと祈る想いを。
以下、販売サイトから抜粋「「あなたは孤独の中にある美しさを感じる事ができますか?」音楽を通じて表現する「孤独の中にある美しさ」。単純に明暗なものを表現するものでなく、安易な喜怒哀楽を表現しているものでもなく、それは人の心の中にある汚れた感情なのかもしれない。彼女達にとっての美しさとは何であるかという答えがこの作品で感じることが出来るはずである。「残響」直系と言えるカオティックで攻撃的なサウンドでありながら、相反するような内省的な歌詞と川戸の透明感のある憂いを帯びた歌声とが奇跡的に混ざり合い、唯一無二の世界観を作りだす。

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↓『yesterday,12 films later.』インタビュー記事↓www.cinra.netf:id:rvyfcloi57gdjm1:20210608083921j:image

残響record Compilation vol.4』
残響レコードに所属しているアーティストのコンピレーションアルバム。chouchou merged syrups.は「お祭りも〜ど♡」という曲で参加している。今までのタイトルやメロディとは雰囲気が違っているコンピレーションらしい音源。今までのダークな雰囲気を表すサウンドにややポップな明るさが感じるよう。内容も比較的聴きやすさのある、爽やかな夏の君との日々。

↓他の記事も見つけたのでよければ↓

hawaiibem.blog.fc2.com

↓雰囲気の似ているこちらのアーティストもよければ↓

rvyfcloi57gdjm1.hatenablog.jp