線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

カラフルな油絵

カラフルな油絵

ダウナー派のバンド。下北沢を中心に都内で演奏していたが、現在は活動を終えている。ニューウェーブシューゲイザー、ポストロック、アンビエントの雰囲気が強い。ダークな雰囲気を醸し出しつつ鎮痛剤のような落ち着かせるミュージック。独特な表現の歌詞に、濁りながらも透き通る声が印象的。
【浮遊する音の中、聞こえる幻想的で透明な唄】

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『水色と薬/Swimming』 2曲入りのシングル
~収録曲~
「水色と薬」厳かな空間が広がっていく感覚になる。繰り返す言葉と揺れるようなメロディに得体の知れない空間に溺れてしまうよう。比較的はっきりと男女ボーカルの歌声が流れていく。
「Swimming」眠りに誘うようなスイミングから始まる。キラキラとした水面を揺れるように滑らかな音色に懐かしさを感じる曲。浮遊感のある男女の声が中心となり、繰り返し溶けそうな揺らぎを歌い続ける。

「水色と薬」soundcloud.com

「Swimming」soundcloud.comf:id:rvyfcloi57gdjm1:20210923091516j:image

『お絵かき』 真っ白なキャンバスに音色を重ね描き出す8篇の物語。
~収録曲~
1.おはよう
穏やかなバンドサウンドにクリアな伸びのある歌声が響く。全体的に広大感のある演奏に、光差す水泡や果てしない世界の息吹を感じるよう。8曲の中で壮大な音を表現している方。
2.Forest
寂しさを表すような音色。声色と歌い方の印象が強く耳に残る。感覚で感じ聴いて欲しい自然の雄大さ。強弱が目立ち静かさと迫力を聴き和んでほしい。
3.水色と薬
シングルに収録されているのと同じもの。
4.デートは中止
曲名と演奏もインパクトのあるもの。リズミカルなドラムが目立ち、思い切りのよいミュージックを鳴らす。サビの盛り上がりがノリがよく気持ちがいいのである。
5.瓦礫
曲名から連想してしまう背景。穏やかめの声とサウンドだが安らぐわけではない。全体的にゆったりと流れるように構成されるが、1:45辺りからの耳に震わせるような声やメロディの緩やかな変化が堪能できる。
6.薔薇
『夜がやってくる』と繰り返すリズミカルなダークサウンドが鋭く刺すよう。独特な構成がインパクトを与え、全体的にシニカルで怪異なイメージ。
7.Happy Birthday
音も声も厳かに漂い彷徨うような雰囲気。内容からもこんなに暗色で重いハッピーバースデーがあるのかと思ってしまう。ダウナー派と主張しているカラフルの油絵らしさを感じる。
8.おやすみ
7曲目に続くように、夜更けやお通夜のような暗いインスト曲。侘しいギターの音色に美しいコーラスが重なり、その雰囲気は"おはよう"とは対比しているよう。"おやすみ"という表現らしい曲にも感じる。

『お絵かき』トレーラー映像

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「おはよう」MV

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