線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

leo la greet


leo la greet(レオ ラ グリート)

演奏を聴きたくて都内に来てくれたタイミングでライブハウスに行った。個性的なワードやフレーズが印象的で、聴き終わると記憶に残るアーティスト。普遍的なサウンドに淡泊みのある声で歌い表現する。アートワークや言葉の1つ1つが飾らないさりげなさに惹かれる。以下プロフィールから抜粋「日常の生と死を歌った痛烈な歌詞に、深みのある声を乗せた楽曲を詩う」

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『ランタンアイディー』
〜収録曲〜
イーゼルの景色」「多角的景色」「こやけ詩」「内部通報音楽隊」「アルヴとローヌ」「vita」

イーゼルの景色」イーゼルとは絵を描くときにカンバスを載せる台のこと。シンプルに爽快なバンドサウンドを鳴らす。ワードの羅列表現が特徴的で生きづらい世界を認識しながらも、心広がるような絵を描いて生きていく決意、強さを感じさせる。
「多角的景色」懐かしさを感じるような鋭いギターフレーズに、現実の強烈な愚痴のような詞が爽快に響く。現実とリンクする『彼奴』を消し去って『君』に救われてほしいと願ってしまう。
「こやけ詩」重々しく描くバラードチックな曲調。弱さの独白のようなありのままを書き残している。君のためなら君が自殺することも構わない、そう歌いながらも関わりたい救いたい気持ちも吐き出す。
「内部通報音楽隊」音楽隊の言葉にふさわしいリズミカルな出だしから始まる。全体的に壮大なドラムが目立つ。ノリのいいメロディだが、現実の生きづらさが伝わってくるような歌。音と詞が対象的で個人的によく聴いてしまう。
「アルヴとローヌ」スイスに存在する川の名前。誰にでも知られ、攻められることの起こる時代。その中で自分自身を失わずに笑っていられるようにと、ありのままを信じて生きていればいいのだ。この2つの川は色が違い合流地点で絵具が混ざるような自然風景を描くが、歌詞でも見事に世間と自身のソレを描いている。
「vita」命、人生、生活を意味する。程よいテンポの安らかなメロディに重なる甘く震えるボイスが印象的。なんとなく分かるような詞に、最後の『君が居るから』『あなたと出逢えたから』と暖かい最後。

「ランタンアイディー」トレーラー映像

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『リゲル』
〜収録曲〜
「リゲル」「夕の隨に」「馬鹿のひとつ」

「リゲル」オリオン座の右下に位置する星。リゲルというタイトルを意識して聴くとメロディの雰囲気が伝わる。2つあれば星にも輝きの差があって、どちらかが先になくなってしまうものでもある。その過程を全て正しいと受け入れる強さがある。
「夕の隨に」隨にはつき従う、供をするといった意味がある。独りの時のあらゆる感情を表現している。日々寂しさを繰り返しながらも、夢を待つ明日に期待して前向きに生きていくよう。独りの時も誰かといる時も大切で無駄なことはないのだ。
「馬鹿のひとつ」低めのコーラスの出てくる緩やかな構成の曲。馬鹿の一つ覚えのように、『馬鹿のひとつ』と何度も繰り返す歌詞に、君への想いをひたすらに表現しているよう。

「リゲル」トレーラー映像

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余談だが、『seventeen years -Morioka Club Change selection 2020-』というコンピレーションアルバムに「青、煌々と」という曲を収録しており、後の音源に収録されるのを待つか今買うか悩みどころ、、、

、、、と思いきや!?

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『青、煌々と』

遂に配信でリリースすることになった。若かりし青の時代を懐かしく振り返る歌、婉曲な言い回しのない真っ直ぐな言葉と音だからこそスゥッと聴けて心が揺れる。ふと、色褪せないあの頃の楽しさを思い出す戻れらない哀愁さ、だからこそ在る今に繋がっている。

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『ユウレイ』