線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

海と毒薬

Blume popo

滋賀県発 5ピース女性ボーカル オルタナティブロックバンド。
確か、渋谷のライブハウスでたまたま演奏を聴き、そのまま惚れて購入。思わず衝動的にCDを欲しいと思わせるメロディだった。全体的なイメージが夜で、センスのあるダークサイドな音と詞に聴く人の心を掴む。

f:id:rvyfcloi57gdjm1:20220103091045j:image『海と毒薬』
〜収録曲〜
「He drowns In the She」カラカラとしたイントロから惚れそうになる。淡々と区切るように歌う声と鳴らす音色が植え付ける無機質と空虚さのような。間奏から一気に演奏が盛り上がっていき、海の底へと惹き込まれていくよう。"彼女の中に溺れる"という曲名のSheとSeaがかかっているのが、とあるバンドの"she see sea"という曲を思い出す。www.youtube.com

「ベロニカ」ガガッと雑音のように鳴らすギターと冷たく光る鋭い声で始まり、氷に閉ざされているような感覚。メロディがダークサイドで真っ直ぐで歪に鳴らし、歌声の迫力の静かに呑まれるよう。独特な表現の世界に誘われるような、分かりそうで掴みにくい言葉にも魅せられる。www.youtube.com

「笑う月」繰り返すイントロのフレーズが終わると、淡々とメロディと声が重なる後に徐々に迫力が増していく。どこか狂気的で心が外れているような虚ろさ。"虚ろで流れよ止められたら"と圧のある切実さのようなものに緊張が走りそう。
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「溺レル」静動と強弱の激しく、独特な間や歌のインパクトが大きい。ポスト感のある轟かせる音色が印象的。全体の詞の深層を理解できるほどの感性は持ち合わせていないが、所々の言葉の意味を考えると何に溺れるのか想像が個人のものとして浮かんでくる。
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「ふたりは揺れる、前後に大きく」CD盤だけに収録されている音源。アコースティックギターで奏でられるメロディに強くも乾いた声が合わさるシンプルさがいい。何度も繰り返したくなる魅力、この音源のためだけにCDを手にする価値がある。

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