線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

記憶喪失

Any

現在はthe sea falls asleepと名を変えて活動している。透明な歌声に複雑にも優しく彩るサウンドのクオリティ。センチメンタルな言葉を紡ぐ『記憶喪失』は過去の感情や想い、記憶が今に繋がる感覚を中心に描くような。以下タワレコから一部抜粋「甘く柔らかい声で歌われるポップなメロディー、歌を中心に据えた、機能美すら感じさせるバンドのアンサンブル。深く内面を掘り下げた歌詞にある(トゲも含んだ)言葉。ふくよかな楽器の鳴りには、片寄明人のプロデュースも奏功。」

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『記憶喪失』
~収録曲~
「エヴリィ」ひとえに名曲。静かに淡く沈んでいくような感覚。アコギの音色が印象的なバラード風のアンサンブルに、厚みはあるが複雑ではない鮮やかに織り成すサウンド。分かってはいても君への想いが溢れてしまう、たとえ戻っても変わらない結末。また、MVの映像の雰囲気も一度は聴いてほしいもの。
「サナギ」起伏の少ない淡々とした構成に気を楽にして聴き流したいが、ラヴを堂々と婉曲に表現するような甘すぎる内容。甘酸っぱい恋人の微笑ましさや愛し合うソレが思わず浮かんでくるよう。邪魔をしない優しいメロディと声が純粋さをより立たせる。
「万華鏡」生き方を訴えるようなメッセージ性の強い歌詞が刺してくる。テンポは早くないが、ドラムを中心とした演奏やコーラスの迫力があり全体的に強調するような曲。言葉の強い詞に万華鏡を絡めたのがいいアクセントだなと思った。
「息が止まりそうになる」穏やかに鳴らす音色に日常に感じるリアルを歌うよう。現実は思ってるような理想のようにはいかなくて、それでも受け入れて歩いていかないといけない。ただ、同じような気持ちを他の誰かと分かりあいたい、と繰り返す『声を聞かせてよ』が切実に響く。
oar」曰く、曲名の意味はボートのオールの意味で行き先を決めるのは自分だというのを最後に伝えたかった思いがあるらしい。詞を読むとどちらにも染まりうる心のありのままを感じる。生きていく中でどう感じるのも、動くのも自分次第なのだと。水面が揺れるようなメロディに、サビが純粋に気持ちよく聴けてしまう。

「エヴリィ」MVwww.youtube.com↓インタビュー記事↓

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