彩 (さい)
「彩」と書いて「さい」と読む。
テーマは「夢と現実の狭間から、あなたの日常を彩る音楽を」。インディーズ感のある懐かしくなるような音を奏で、透き通る声に自然に重なるような優しさや柔らかさがある。当時、下北沢MOSAiCで偶然に聴いたのだが、優しい声とメロディに惹かれそのとき販売していたデモ音源を購入した。一部の作品のアートワークを「chyoma」さんという方が手掛けており、暖かい色合いと繊細な線で表現しているのがいい。現在、出している音源はiTunesからでも購入できるのでよければそちらからでも。
『鴉 / ハンモック』
最初の音源でタイトルの2曲が収録されている。ミニチュアのような可愛いジャケットが柔らかい雰囲気を出し、CDケースの裏面も色合いが綺麗なので是非手に取ってほしい。「鴉」インディーズらしいインパクトがあり、まっすぐに優しく鳴らすような気持ちよさがある。積み上げたものが崩れたとしても、希望の光が差し続けるような、読んでいると照れるくらいの爽やかさがある。「ハンモック」1曲目とは対照的にのんびりとゆったりと歌い奏でる。映像、詞からも現実から離れた空間でハンモックに寝てゆったりと時間を過ごしている映像が想像に浮かぶ。最後の眠るように意識がなくなるような終わり方が美しい。
「ハンモック」Lyric Video
『フライングジェットコースターに乗って』
〜収録曲〜
「フライングジェットコースターに乗って」「ウェザーリポート」「改札抜け出して」「夏を通り過ぎていく」
ポストカードを購入すると音源をダウンロードできる形として販売しており、ボーナストラックに「ハンモック」のアコースティックVer.がダウンロードできる。デザインは「ハンモック」のMVと同じ方が担当。
「フライングジェットコースターに乗って」儚く静かなギターフレーズに声をのせるようにはじまり、中盤から颯爽と奏でいくメロディに伸びるように歌う。現実から乖離したキラキラとした幻想的な世界を描くよう。
「ウェザーリポート」分かっていながらも期待をしてしまう現実、報われないような生き方をしている人の存在を考えてしまう。それでも信じられる強さが最後の希望の光になり救われるよう。控えめなメロディに憂鬱な雰囲気を醸し出すよう。
「改札抜け出して」駅と電車と日常の情景。いない、という現実に自分にとってのあなたの存在は星ほどに遠く輝くほどのもの。スローに奏でる音に乗せて言葉を大切にしているような曲。さりげな女性コーラスの美しさもより引き立てる。
「夏を通り過ぎていく」夏を背景とした切ない感情を繊細に描く。変拍子に優しいメロディが少し楽しさも味わえるよう。あなたの存在、時の流れ、記憶、そういったものの変化や焦がれを。
『フライングジェットコースターに乗って』トレーラー映像
『ルーペ / 日々はまだ続く』
タイトル通りの2曲が収録されている。DL用フォトカードで購入すると特典として「遠くの声(acoustic version)」がダウンロードできる。
「ルーペ」程よいテンポと優しい歌声と音色に王道らしさを感じる爽快な曲。時の経過を実感させつつも、この先をまっすぐに生きていく当たり前のことを。それだけのことなのにいろいろと考えてしまう曲。
「日々はまだ続く」緩やかに奏でるメロディ。何かしようと思っていてもなんだかできない日が続いたりしてしまう。何かをしても変わらない、何もしなくても後悔してしまう、それでもしたくない。そんな気持ちが共感してしまうのである。
「ルーペ」MV
『茜空の向こうへ』
〜収録曲〜
「茜空の向こうへ」「夢の入り口」「ハンモック (2021 version)」「フライングジェットコースターに乗って (2021 version)」
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価格:8,980円 |