線猫日記

音楽鑑賞と日常と感情

海を超えて

nogal

現在は改名してURARACAとして活動している。URARACAのサウンドと比べると重く暗さのある伸びと演奏が印象的。切なく暗さに紛れる詞がシンと刺さるのである。

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『海を越えて』
〜収録曲〜
「革命の朝に」深く沈ませるような重い伸びのある歌声に、想像感覚が光の届かない黒に染まりゆくよう。愛おしいくらいのサビの優雅な暗さに魅せられ、終盤に演奏のしぶきと声の波に包まれ呑み込まれていくよう。消えて、繋がる、いつかの言葉は人の身勝手な心次第。

「夜を彷徨う」ダークなアンサンブル感のあるサウンドに高らかな伸びのある声でバンドの勢いはあるが重く表現するよう。言葉、夜、それが織りなす歌が曲世界をかきたてる。一瞬の言葉を思い出しては消えて、勝手に揺らいでく存在。

「海を越えて」イントロのバンドらしいステレオさのまま、nogalの雰囲気のまま真っ直ぐに奏でているよう。だからスッと歌詞が入ってくる、その夜明けを感じさせるような光が照らしてくれるよう。言葉に痛み、救われ、振り回され、明日を生きる。

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シリウス / ソライロノキミ

シルバニアスリープ

販売内容が少し変わっていて、CD音源とポストカードサイズに記載された歌詞と下敷きが封入されている。どこか歌詞のリンクするような2曲を収録。日々の切なさや悲しさを背景にした、声にならない叫び。

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シリウス / ソライロノキミ』 2007年
~収録曲~
シリウス」2ndアルバムにもそのまま収録されている。普遍さを体現したようなインディーズサウンドと絶妙に伝える詞、今には存在しない懐かしさが心を掴む。夢、星、二人と走る音に乗せて儚い美しさを歌うよう。

「ソライロノキミ」このシングルでしか収録されていない貴重な音源。鳥の囀る自然音と共に寂しく鳴らすギターの音色が重なり始まる。ゆったり流れる演奏が続いていき、儚く透く詞が心地よく響いてくる。キミが空を見つめる理由。

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who loved sabastian

バンド名:sebastian yellow club band

聴いたときのインパクトが大きかった。ゴリゴリに鳴らすサウンドでいて哀愁を醸す。シャウト感のある独特なボイスが演奏の色と、この上ない程合う絶妙さ。ロック、ブルース、ジャズをルーツとした音楽。

www.youtube.com

『who loved sabastian』
~収録曲~
「憧れの深い森で」リズム良く叩くドラムから始まっていき、高揚を煽るギザギザなサウンドに独特な駆けるダミ声が強烈に聴き手を掴む。嘲るようなメロディの雰囲気に最後には救われたような。

モルヒネ」ドンドコと刻む音が緊張感をつくり、鋭さのあるギターが緩く絡ませる。二人の存在と哲学めいた詞が渦のように頭の中で揺れる。緩やかに暴れる間奏がアグレッシブを作る。全体的にカオスチック。

「Stupid」愚かな、といった意味がある。淡々と歌い鳴らす彼らの音楽。間奏の狂わせるような不規則さ。絶望の中にいたとして受けいれても、孤独にはなれない、夢世界の草原と子供達、と心の奥は気づいている。最後にかけて迫力で締めてくる。

「low heaven」なんだかマーチのような弾くドラムの音とリズムから始まり、前半は縦に変化の小さな構成のよう。どこか少し昔の普遍さをも併せ持つ比較的聴きやすいサウンド。断片的な灰色の映像が聴いてて浮かんでくるよう。

↓HPからフル視聴できるのでよければ↓

nnn66m.wixsite.com

prismatic telescope

シキサイパズル

1stアルバム。シキサイパズルの音源で一番最初に聴いた作品。タイトルの意味はプリズム望遠鏡。俗世からかけ離れた、幻想という言葉の似合うアーティスト。聴くだけで光と音の煌めきに酔いしれていく。

www.youtube.com

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『prismatic telescope』
〜収録曲〜
「distant memories」遠い思い出。キラキラとした世界観、星空や幻想的な美しさを思わせる音色達。それに合わせるような意味深に掴ませない言葉達が淡々と連なる。感覚で聴いていたいサウンド

「shikijitsu」イントロの波に呑まれてからの、引いた後の波打ち際のような静かな歌と音が紡ぐ。始まり、誕生、その時間を幻想的に表していくよう。個人的に間奏が好きで壮大な音色が飽和しながら包み込んでいくよう。

「kalmia」カルミアは植物の一種で五角形の花を咲かせる。曲のイメージはゆりかごで、緩やかさを奏でるその中で緩急のついた独特さがある。全体的にシンとした冷たさを感じるメロディ。

「monochrome」2ndEP『triangle』収録曲。

「ricca」幻想と厳かな雰囲気を併せ持つような、現世とは異質な場所にいる感覚。後半から曲が壮大になり力強くも舞い散る花びらの美しさも増していくよう。アンビエント要素の強さを感じる。

「triangle」2ndEP『triangle』収録曲。

「far side of the horizon」地平線の端。物語の締めを奏でるような壮大に流れるような前奏。声の始まりと共に静けさが漂い、やや低めの音の構成。宇宙の世界にまで手を伸ばす詞は光を信じているよう。

↓関連サイトリンク↓

blog Shuntaro Tsukuishikisaipuzzle.wordpress.com

hawaiibem.blog.fc2.com

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世界の続きと夢の朝

バンド名:work from tomorrow

3rd mini album。収録曲全体に統一感のある詞が印象的。別れ、やるせなさといったものにバンドサウンドを比較的ストレートにのせて歌う。以下、muevo voiceから一部抜粋「バンド名の直訳は”明日から頑張る”。日々の葛藤ややるせなさをまっすぐ直視しながら明日への希望も見出し、リアルな現実の中で光を照らすような楽曲を歌う」

www.youtube.com

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『世界の続きと夢の朝』
~収録曲~
「夜明けの花」明るめの爽やかなイントロ。紆余曲折な詞にまっすぐなバンドサウンドが通る。”今日までつないだ2人のこと”が印象的に残り、明日は変わらないまま平等に訪れる。MVでは映像に合わせて意図的な音量の調整がしてある。

「あの街、夕焼け、染まる声」気持ちよく駆けるサウンドと後悔の綴る詞が、清々しくも切なく思えてしまう。1曲目とどこかリンクさせるような構成にも感じ、メロディと詞も対に感じさせるよう。”苦しい夜は誰のせい?”

「忘れ物1LDK」独特なスローテンポなリズムがより歌詞を強調させるよう。それぞれの楽器もその分聴きやすくメロウな間奏が溶かしてくよう。ただ一人を想い続けるバランス、なんて言葉の難しさが重く残る。

「ヒロイン」短く刻むベースからのドラムとギターがポロポロと合わさり、聖なるようなコーラスが重なる。そのまま淡々と奏でていき、気づくのが遅かったと切実に語る。終盤のコーラスとシューゲイザー要素が壮大に絡まる。

「嘘つきと瘡蓋」幻想のような初めの入りから、颯爽と鳴らすサウンドに変わっていく。思いの強さのように歌声も上がっていくよう。悲しみと嘘、愛されたい気持ち、隠さないでほしい痛み、すべては誰かのために。

「消えない夏」全体的に寂しくも強く奏でる演奏が悲壮感を体現しているような。あなたとの日々で忘れていくもの、覚えていくもの、あなたはどうかは分からないけど僕にとっては、、、

wft.thebase.in

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暁 / シネマ

バンド名:Alcal Call

1st Single。以前に1stEPの感想記事を書いたときに本人に読んでいただけたのが嬉しかった。いつか、この音源も紹介したいと思っていたので今回書くことにする。現在はフィジカル盤もリリースされているのが嬉しい。もっと多くの人に聴いてほしいし、いつか次の音源も出してほしい。

「暁/シネマ」トレーラー映像

www.youtube.com

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『暁 / シネマ』
~収録曲~
「暁」繊細に奏でる音色に切なく重ねる声が憂いを感じさせるよう。中盤のシャウトと静かな声で吐き出す言葉に黒い世界が加速するよう。私の存在はどれほど醜いのか、あなたが幻のように居ない世界の絶望、能動的に生きてはいないが最後の言葉に微かな光が差すよう。

「シネマ」全体的な仄暗さを引き継ぐようなイントロから最後までアレンジの絶妙さが惹いていく。徐々に迫りくるサウンドや儚いコーラスの低温具合が皮肉や冷笑を表しているよう。題名のない人生映画を大衆雑誌にあるような諦めと斜に構えたような詞。そしてまた、最後に希望を持たせてくれるような一文。

linkco.re

alcalcall.official.ec

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ガラテア

バンド名:コンビニマンションテクニカラー

ずっと前に購入したシングル音源。ジャケットの水中から見上げたような一瞬が、夏を表す一つの画としているよう。直接的な歌詞のイメージではなくて、なんとなく感じさせるようなセンスが好き。

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『ガラテア』
〜収録曲〜
「ガラテア」名前の意味はギリシャ神話に登場する女性。絶妙な緩やかさで歌う声に、コーラスや力強さが印象的。髪をなびかせている君、君の瞳に映る僕、心の揺れる想いが伝わってくる。影や夕日の直接的で絵に描いたような浮かびやすいリアルさが好きになる。

「Magic」知る限り他の2作品の音源にも収録されており、それぞれが再収録をしているので同じ色で細部の違った音を聴けるのが嬉しい。本当に思うのが、こういった曲を聴いて心が震えられる人間で良かったと。僕にとってはどこか懐かしく自身の精神世界や心象風景へと誘ってくれる。生き方は下手だけど、感性がないよりはいいなと感じる。

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